2017年6月6日火曜日

「仕事」と「人の命を救う」こと

こんばんは。

私は大学で「ライフセービング」の授業を受けております。






皆さんご想像の通り、授業では、スイミングの練習やマネキンなどを使った救助の練習、時には筋トレなど、
























全く行いません。




はい、授業はこれまでもこれからもずっと座学です。



「じゃあ、実際に海とかでおぼれそうになったひとを助けられるように、ライフセービングの歴史やメカニズム、知識を学ぶということ?」









そうでもありません。













どういうことかはこの先何回かに分けて書いていきます。

この授業の評価方法はすべてレポートで、書く内容は「授業で感じたことそのまま」です。

以下は備忘録的な感じで、自分のレポートを載せておきます。



それでは、本日もありがとうございましたm(__)m








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大学二年生ともなると、就職のことを全く考えずにはいられなくなるものである。この企業はホワイトだ、この手の職種は安定的だ、などといった情報は尽きないが、結局行きつくところは「お金を稼ぐ」ことと「自分の好きな仕事」との葛藤である。もちろん「自分の好きな職種でお金が稼げる」といった仕事があるのならそれに越したことはないが(もしかするとそうでない可能性もあるのだろうか?)、多くの場合は「自分の望む仕事ではないがお金は稼げる」、「自分の好きな仕事であるが収入はあまりよくない」という2つのタイプに分かれるであろう。
今回の授業で見たビデオは、弁護士の佐藤さんのドキュメンタリーであった。彼女は中央大学法学部を首席で卒業したのち、25歳で司法試験に合格するという頭脳の持ち主である。彼女は小さいころから弁護士を目指していたわけだが、番組中では、(金銭的に)引き受け手のいない事案やお金にならない少年事件などを積極的に受け持っていた。上記のような経歴を持つ彼女であれば、給料の高い事件の担当や一流企業の弁護士など高収入の職に就くことも可能であっただろう。
しかし首席の選んだ道はお金ではなく、あくまで自分の信念であった。現在結婚相手の田岡さんとともに開いた法律事務所にあるホームページでは以下のように書かれている。「私は重度の障がい(脳性麻痺とダウン症)をもつ弟との日々の暮らしの中、社会的に弱い立場にある人を助ける仕事がしたいと思い、弁護士を志しました」。首席はだからこその首席であると感じた。番組中では、子供を捨てようとする、日本に不法滞在で逮捕されていた母親の弁護に取り組んでいた。依頼者が代金を支払えないために誰も引き受けてのいない国選弁護事件である。彼女は本来弁護士が行う業務を超えて、出産の手伝いの依頼や病院へのお見舞い、パスポートの取得などまで行った。なぜそこまで彼女はそこまでして被告(依頼者番)の面倒を見るのだろうか。佐藤さんは「産んでよかったな、と思ってもらいたい」と述べていた。もっと難しい理由が出てくるのかと思っていたが、その理由はシンプルであった。彼女が優先していたのは、「人の命」であったということだ。
「ひとつひとつの命に意味がある」という彼女の信念に基づくものであった。番組中で佐藤さんは、田岡さんと結婚した理由について「優秀なだけな弁護士はいっぱいいるが、田岡さんは違う」と述べていた。田岡さん自身も、少年犯罪について「この社会は一度失敗するとなかなか受け入れてもらえないが、あなたならやれる、そういってあげられればもう一度頑張れるだろうし、そう信じている」と述べていた。これまでのドキュメンタリーでも同じことがいえるが、職種は違えども、本当に優秀な人というのは、「人を救うための(心の)強さ」と「理屈抜きのやさしさ」を兼ね備えているのだなと改めて感じるのであった。

この先、就職活動という、一種のイベントがやってくるのであるが、我々がするべきことは多くの会社に受かることではなく、「自分が本質を見失わずに突き進むことのできる仕事」を見つけることであると感じた。考えていることをつき進めていけば哲学にたどり着くというが、その哲学は人の命を考える学問である。ゆえに、我々の行う行動は何かしら命にかかわっているのであり、この世にある仕事とは突き詰めれば人の命にかかわっているといえる。たとえどれほど間接的であろうとも、自分に向き不向きがある前提で、人の命を救うということを意識しながらできる仕事を選びたい。自分はどのようなアプローチで人の命を救えるか、それを見極められるように様々な環境に今のうちに触れておき、自分の信念とは何かを、人に話せるようにする必要がある。加えて、現実的に収入を考慮しないことはできないが、人の命を救うという優先順位をどのような職に就いたとしても変えないようなメンタルも必要である。アスリートとは、一概にスポーツ選手のことだけを言うのではないのかもしれないと、これまで3回のドキュメンタリーを見てきて感じた。

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